2008年4月20日日曜日

若くして子どもをもつということ

先日のランチで、学部生の時に子どもを授かった、という人が多いということを知り、ちょっと驚きました。
hatanoは、結婚は学部3年生の時にしたのですが、経済的な不安と将来に対する不安が大きく、長い間子どもをもつ決心がつきませんでした。
結局、30歳を目前に、「子どもを望むならもうあまり猶予はない!」と、思い切って一歩踏み出したのですが、今になってみれば、もっと早くに決心しておけばよかったなあと思います。というのも、この時点で、私の不安要素はほとんど解消されていなかったからです。
自分としては、業績を積み、就職を決め、生活の基盤をしっかりと固めてから悠々と子育てに入るというのが理想だったのですが、大学院に8年間いながらまだそのメドはついていません。いつつくのかもわかりません(苦笑)。それならば、ぐずぐずと先延ばしにしないで、早いうちに子どもをもっておけば良かったなあと思うのです。
子どもは授かりものですし、「いつ産むのが一番良いのか」なんて、正解があるわけではありません。また、自分ですべてをコントロールできるわけでもありません。
でも、ちょっと聞いてみたいのです。若くして子どもをもつという選択の、メリット、デメリット。学部生ゆえの、苦労。研究者としてキャリアを積む上でのさまざまな問題・・・。
皆さんのご意見、どうですか??

13 件のコメント:

suikyo さんのコメント...

まさに、
>業績を積み、就職を決め、
>生活の基盤をしっかりと固めてから
と考えると、35歳過ぎるくらいになってもまだ厳しいかもしれない…と大学入る前から思っていました(その時点で研究者志望だったので)。
なので、チャンスがあったら早めに産もう、なかったら子供がいない人生でも良いかな、と思っていました。

結局チャンスがあったので(笑)、学部で一人、修士で一人出産して、できればもう一人産みたいなぁ、と思っているsuikyoです。

私が経験した
メリット
・体が楽
・会議など、時間を拘束されることが少ない
・教えている学生がいる、などの責任がない
・お金がないので認可保育園の場合費用が安い(メリットか微妙?)
・時間のやりくりがうまくなる
・良い意味でのプレッシャーがある
・視野が広がる
・自分の将来をシビアに考えることができる
・これから何とかすれば良いさ、と思える
・子供がいることの楽しさや幸せを早くに知ることができる!

デメリット
・とにかくお金がない!(これが圧倒的)
・そこかしこで遭遇する周囲の無理解←でもこれは、自身の立ち居振る舞いや自分自身で環境を整える努力、あとは時間がかなり解決してくれているように思います。


まぁでも、子供を持つ前は早くに産まなきゃ産めないような気がしていたのですが、二人の子を持ってみて、結構、いつでも大丈夫だったのかも、と今は思っています。

そう思えるのは、想像していた“大変さ”よりも、想像しきれていなかった“楽しさ・幸せ”の方がずーっと大きかったからかなぁ、と。

若くして産むのも、少し落ち着いてから産むのも、それぞれの事情に則して対処しなければいけないことはあると思うのですが、子供が与えてくれる幸せには変わりがありませんものね。

hatano さんのコメント...

ふむむ~、なるほど!私は先のことをいろいろ思い悩んで一歩が踏み出せないタイプなので、「デメリット」ばかり考えてしまっていたのですが、「メリット」もこんなにたくさんあるとは!もっと早くに知りたかった…(泣)。
学部生の時は、周囲に結婚や出産をする人もほとんどいなくて、参考にすべきモデルがなかったというのも私の「産み控え」の原因の一つだったと思います。研究を続けながら子育てもする、という生活がどんなものなのか、想像もつかなかったですから…。
院に入り、先輩方の姿を見て、やっと決心がついたのですが、そう考えると、周囲にモデルがあるということがとても大事になってくるのだなあと思います。
「ほよよん倶楽部」がそういう場になっていけるといいですね。

suikyo さんのコメント...

「理系の女の生き方ガイド―女性研究者に学ぶ自己実現法 (ブルーバックス) (新書)

こんな本読んでました。
(検索するとすぐamazonで出ます。)
著者のお二人は、大学院生時代に出産されています。

有名な物理学者の米沢富美子先生の、
「二人で紡いだ物語(朝日文庫)」
も圧巻でした。

あと、研究者ではありませんが学部時代に出産してキャリアを築いていった方で、最近ベストセラーを連発している勝間和代さんも好きです。

nobi さんのコメント...

メリット、デメリット...。二度とも何も考えずに、妊娠、出産してしまったので、後付けですが、

メリット:①体力がある
     ②親に頼れる(親も体力がある)
     ③第2子、第3子を産める
     ④研究も含めて、広い視野で物事を見ることができ    るようになった

デメリット:①(うちの場合)働いていない=「俺よりヒマ」と旦那に思われる=育児負担が大きい
      ②(うちの場合)旦那の収入があるので、保育園は     安くならないし、本代やシッター代もかかるし、家計負担が大きい
      ③研究が思うように進まない
      
      
デメリットの①と②は非常勤で働き出してから、変わりました。それから、①に関しては「今日は忙しくてお昼ご飯食べられなかった」など、忙しさを適度にアピールしています。
③は、「ゆっくりいこう」という視点を獲得することで、なんとか折り合いをつけています...。

産むタイミングを考えたら、いつまでも産めないので、赤ちゃんができた時が「産み時」なんじゃないですかねえ。産んでからその後のことを考える方がいいと、個人的には思いますよ~。

hatano さんのコメント...

>nobiさん、
そうそう、サラリーマンの夫だと、平日の育児の協力はまったく期待できないですよね…。おまけに、「好きなことして遊んで暮らして、社会的責任もないし、学生さんはいいご身分だね」なんて言われて、日々ばかにされています(泣)。
研究活動で家事・育児がおろそかになるのは許されないので、結局研究の時間が削られることになりますね~
まあ、その分生活の安定というメリットは確かにあります。
でも、早く就職して、堂々と胸を張って研究がしたいです…

watawata さんのコメント...

>業績を積み、就職を決め、
>生活の基盤をしっかりと固めてから

子どもを持った准教授や教授の先生のお話もうかがったことがありますが、授業、研究、院生の指導、学外活動(学会や国から委託を受けた調査委員)など誰にも回せない業務も多く、それはそれで大変そうですよ。大抵の場合、ご両親も高齢で手伝ってもらえなかったり、配偶者もそれなりの社会的地位にあって仕事最優先にせざるをえないことが多く、どうしても女性側に負担がくると嘆いておられます。
学生よりも保育料やシッター代など経済的な面ではいくらか余裕があるけれど、結局それだけでカバー出来ないものも多いですよね。

学生の時に産む一番のメリットは若いということではないでしょうか?お産も軽いし、子育ては体力勝負。若い時は、それなりにお金がなくても生活を乗り切れます。若いときでも40歳を過ぎていても、『産みたい』と思ったときが産み時で、いつ産むかによって利用できる資源や大変さが違うだけなように思います。

我が家の場合、私が仕事を辞めて大学院に入学した後、夫は色々な人に「子どもが二人もいて、よく許したね~(我慢してるね~)」と言われたこともあるようですが、「出世払いで返してもらうから」とか「そのうちいっぱい働いてもらって僕は早々に引退するんで」と切り返していたそうです(本人からでなく、回りまわって違うところから聞きました)本当かな?とちょっぴり不安を持ちつつ、家事・育児に手抜きを許容してくれる夫には感謝しています。

hatano さんのコメント...

>watawataさん、ありがとうございます☆
確かに、就職してしまうと、産休育休など制度があるとはいえ、いろんな縛りがあって子どもとの時間を十分に楽しめなくなる可能性はありますよね…。
ところで、研究者としてのキャリアを積む上で、学生のうちに子どもをもつことはデメリットにはなりませんでしたか?
就職には、どうしても年齢が関係してきます。同じような業績を持った人と比較される時、子育てで2年、3年(あるいはもっと)ブランクがあり、歳をくっていると、就職で不利になる可能性は考えられますよね。
他の人に負けないような業績をたくさん積めばいい、と思われるかもしれませんが、そのためにはやはり子どもとの時間を削らなければなりません。
そう考えると、やはり就職を決めて先々の不安を軽くしておくと、安心して子育てできるような気がするのですが…

suikyo さんのコメント...

みなさまのコメント、興味深く拝見しています。

本当に、「産みたいと思ったときが産みどき」というのは私も思います。年齢や状況によって、“持っている物と持っていない物”は違いますが、子供を育てるに当たって、産みたい気持ち、育てようと思う気持ち以上に不可欠な物はないように思います。

その次の要素として、“若さ”や“お金”がありますが、いっぺんにすべて持っている状況というのはなかなかありませんよね。

とはいえ、hatanoさんがおっしゃる、就職と年齢というのは私も気になっています。第一子、第二子の出産後、どちらもほとんど休んでいないのは、やはり修了が遅れることに不安があった、というのも一因です。
(まぁ、私の場合休んでいられない性分だったというのもありますが・・・)

これは↑この問題だけでスレッドが立ちそうですね。

watawata さんのコメント...

たびたび出てきてすみません。
就職という意味では、研究者の方が子どもがいることはハンディにならないと思います。

研究者の採用で最も重視されるのは業績と研究テーマなので、とにかく自分の専門領域に関する良い業績を作っておくことが大切だと思います。業績さえあれば、結婚や子どもがいることは、ほとんど問題にならないのではないでしょうか?私が大学院に入学して指導教授に言われたのは、"子育て中の人は、時間の使い方がうまいから、だらだら研究室に残っている必要はないが、効率よく研究を進めてほしい。ただ、研究者を守るのはとにかく良質のFirst Authorの原著をたくさん作っておくこと。それは心しておくように"ということでした。院生の時には良く分からなかったのですが、今改めて見回すと、いかにも・・・と思います。子どもがいてもバリバリ研究している方は、あっという間にキャリアの階段を駆け上がっているし、博士号を取得したものの、その後、無給の研究員という肩書きの方もいらっしゃいます。(子育て中なので、フルタイムは無理、と思っていらっしゃるのかもしれませんが)
また、今は研究者(教員)もどんどん任期制に切り替わっているので、就職したら安心というものではありません。常に研究業績を作り、研究者ネットワークを構築し、activeに活動していないと次のポストを探すのは難しいでしょう。ちなみに年齢制限はなくなる(緩くなる?)方向にあると思います。研究領域によるかもしれませんが、今は、社会人を経て大学院に入学する人も増えているので、色々な意味で多様な人材を研究者として受け入れていくという話を聞きます。

就職に関しては、外資系企業や公務員ですと履歴書に家族構成を書く欄もなく、あくまで本人の適正と資格、やる気で採用を決めているところが多いように思います。が、日本企業だと、まだ子育て中の女性の採用には及び腰のところも多いでしょうね。中途入社で以前の実績から業務能力が高いことが分かっていれば関係ないと思いますが、新卒で子育て中というのは、採用する側にとってはかなりのriskがあると思います。また、長時間残業が当たり前のようにある職場では、子育てしながら働くことがそもそも不可能でしょう。

研究者にしても企業人にしても第一線のpositionにいるためには、期待される仕事をこなすために、ある程度のレベルまでの努力は必要だと思います。それを時間をかけてやるか、濃縮して効率よくやるか・・・(難しいのですが・・・)もちろん、子どもが小さいうちには、研究(仕事)のペースを落として、しばらくは教育主体で少しのんびりと長期的にやってもらえればO.K.ですよ、と言ってくれるところを探すという方法もあります。Mummy Truckに乗るといって、やはりキャリアが遅れていくのは歪めないのですが、それも女性の生き方としてはあり、ではないかと私は思っています。・・・・たくさん税金を使っている東大卒がそんな働き方で良いのか!とお叱りを受けるかもしれませんが。男性やバリキャリの女性と同じスピードで走り続けるか、それとも家族に無理にかからない程度に抑えるか、それは最終的には個人個人の意識の問題であって、これが正しい答えだ!ていうのはないのかもしれないですね・・・・。

学内には、出産後に一時期研究を中断して、少し手が離れてからcome backした女性研究者もいらっしゃるようです。そのような方とお話出来る機会が持てると、また良いのかもしれませんね。

nobi さんのコメント...

>hatanoさん、共感のお返事ありがとうございます(笑)☆
>研究活動で家事・育児がおろそかになるのは許されないので、結局研究の時間が削られることになりますね~
⇒(育児はともかく)家事をおろそかにしないなんて、スゴイ!うちは家事はできる範囲でやって、主人が文句を言ったら、日曜に子供二人連れて外出してもらい、その間に掃除する or 逆ギレして、「そんなに言うなら、あなたがやればいい」と切り出します。でないと、私の場合、研究の時間はほんの少ししかとれません。
もともときれい好きな主人は、最近は耐えかねて自分でいろいろ動くようになりました。
やはり男の人は女性がヒーヒー言いながらでも家事や育児をこなすと、「おれがやれなくても大丈夫」、「任せておいていいんだ~」と安心してしまうのではないでしょうかね。

nobi さんのコメント...

度々すみません。上のコメントを書いているときに子供が起きてしまい、途中で終わってしまいました。
私が主人の育児・家事負担になぜこだわるかというと、やはり最大のデメリットの「研究の進み具合」に関わるからなのです。
うちの場合、優先順位は子供>研究>家事>主人(苦笑)です。
主人の無理解にあまりにもムカついたときは「奨学金とって、パリに留学する」と脅すと、(無理だとわかっているのは私だけなので)かなり本気にとって怯え、協力してくれます。
研究を続ける上で子供を持つデメリットというのは、サポートのシステムや周囲の理解の促進があれば、デメリットでなくなるという面を持っていると思います。よく障害者運動などで「障害を障害とさせているのは社会だ!」と言いますけど、それと似ているところがあると思うので、研究と子育てを両立させる上で、支援の質・量ともに声を大きくして求めていきたいと思っています。

hatano さんのコメント...

>watawataさん、ありがとうございます☆
既にキャリアを積んで来られた方の言葉は重みが違いますね。

>就職という意味では、研究者の方が子どもがいることはハンディにならないと思います

なるほど、しかし子育てのためにしばらく研究を中断し、その後復帰、就職活動、という場合にはどうなのでしょう?
公募にはけっこう年齢制限がかかっていたりします。同じ量の業績をもっていた人と競争する場合、年齢が若く無理のききそうな(どの大学も経営が厳しく、多忙ですよね)人物を採用したいと、採る側としては考えるのではないでしょうか。
私の周囲でも、年齢があがればあがるほど就職は大変だ、だから早いうちにたくさん業績をつんでおく必要がある、という話をよく耳にします。
まあ、年齢のハンディなど吹き飛ばすような、素晴らしい業績をつくっておくのが、一番の解決策なのでしょうけれどね!

>学内には、出産後に一時期研究を中断して、少し手が離れてからcome backした女性研究者もいらっしゃるようです。そのような方とお話出来る機会が持てると、また良いのかもしれませんね。

ぜひ聞きたいです!

hatano さんのコメント...

>nobiさん、
いやいや、「家事をおろそかにしない」というのは、「完璧に家事を自分ひとりでこなす」という意味ではないのです~
正直言って、hatanoは家事(特に料理)が苦手なので、完璧な家事はそもそも無理!かなり手抜きの毎日です(それでも文句も言わない夫には、感謝しています)。「おろそかにしない」のは、最低限の家事と、平日夫に負担をかけないように、という、なんとも低いレベルなんでありまして…(汗)。

ちなみに、私の優先順位は、
①子どもと過ごす時間(私の全エネルギーの源なので、ここは譲れない!)
②家事・育児(食事やお風呂、お世話など、家事労働的要素の大きな部分)
③自分の身体・精神のメンテナンス(五十肩と診断されてから、接骨院通いが欠かせません…。精神面でも少し不安定な部分がある私、安定を保つために日頃から気を配る必要があります)
④研究
ですかね~(笑)しかし、こう書いてみると、研究の順位低いなあ~、公募10連敗も無理ないかも(汗)